2019.12.25 Wednesday
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学生を集める学校コンサルタントのブログ半永久的に学校を繁栄させるには、【真の学生募集】を実践することが不可欠です。専門学校をはじめ大学、短大の学生募集に特化したコンサルティングを専門とするスクールマーケッターが、学校を繁栄させるためのノウハウをこっそりお教えいたします。
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2008.06.18 Wednesday
はじめに学生募集ありき
はじめに学生募集ありき
どんなに立派な理想をいったとしても学生が集まらなくては、学校としての体裁が保てません。 学校を繁栄に導くためには、募集定員を確保することは最低条件になります。 ところが、多くの学校がこの大事な募集ということに力を入れないで疎かにしています。このように申しますと、「ウチの学校では、○千万円も広報につぎ込んでいる。」と、おっしゃることでしょう。 私が申したいのは金額のことではなく、「重要ポイントにどれだけ労力を集中して注ぐか?」ということです。 たとえ、広告にいくら経費をつぎ込んでも、その見返りは、「資料請求」だけになります。資料請求がたくさん来たからといって満足していても、それが、そのまま受験につながる保障はありません。後々、資料請求者へのフォローをほっておいたら、ほとんどの受験生が他校へ流れてしまうことでしょう。 多くの学校が見落としがちなのですが、受験率にもっとも影響する募集活動というのは、体験入学や学校見学会など、受験生が直接学校に来た時です。 体験入学や学校見学会に来る受験生というのは、学校にかなり関心があるから訪れたのです。この最も入学見込みのある受験生に対して、強くアプローチをしないようでは、今まで広告にかけた多額の費用が無駄になってしまいます。 学生募集で戦略を考えるときには、広告と体験入学(または見学会)のバランスが重要になります。まったく広告を出さないようでは、資料請求もあつまりません。しかし、広告だけに頼っていても受験生は集まらないということを理解する必要があります。 さらに付け加えると、永続的に定員を集められるような繁栄する学校をつくるには、教育の中味が充実していて、教職員、学生ともに明るくやる気に満ちた学校でなければなりません。 当然のことなのですが、中味がいい加減であれば、たとえ2〜3年の間、学生を集められたとしても、それが、いつまでも続くことは決してありません。 昔と違い、情報が簡単に入る時代ですから、受験生や保護者の目も肥えています。受験生にすれば、何年もの時間と○百万円ものリスクを背負うわけですから、少しでも、「自分にとっていい学校を選ぶ。」ことに必死になります。 ですから、体験入学や見学会では、受験生に保護者も同伴してくるケースが増えています。以前のように、「受験前に、一度見ておこうか。」というような軽いノリではなくなっています。 「この学校に入学して、本当に大丈夫だろうか?」 「悪いところは、無いだろうか?」 このように、一つ一つ、学校のあら探しをしてチェックをしているのです。何か一つでも気に入らないことがあれば、他の学校に変えようと思っているのです。 ですから、学校側としても、このことを十分理解して気を引き締めてから取り掛からないと、折角のチャンスを取り逃がすことになってしまいます。 イベントを成功させるための最低限の注意事項として、 1、学校周辺の道路の清掃 校門前にタバコのポイ捨てや空き袋が落ちているようでは、それだけで、かなりの受験生を逃がすことになるでしょう。 2、校内の清掃 校内が清潔かどうかで、その学校の日常の様子が想像できてしまいます。特に、下駄箱やトイレを綺麗にしていると好感度が上がるので、丁寧にすることです。 3、体験入学などで、協力してもらう在校生の人選 在校生は見た目がポイントです。参加者からは、在校生の内面までは分かりません。ですから、容姿、服装、態度がチェックされます。体験入学から受験につながる率が低い学校では、この「在校生の人選」がおろそかにされており、やる気がなく態度の悪い在校生が原因で、学校の評価を下げることが多くあります。 4、体験入学などで、協力してもらう教員の人選 これも先程の在校生の場合と同じ理由です。チェックをするのは、受験生ですから、受験生の目線でイベントを考えることが重要になります。 間違っても、まだ入学していない参加者に向かって、上から目線で話すような教員は外すべきです。体験入学の参加者は、将来教えてもらうかも知れない相手に対して緊張しています。参加者の緊張感を和らげるためにも「優しく親切に」が、対応の基本になります。 体験入学での募集効果を狙うのであれば、顧客満足度を上げることを徹底するべきです。 以上が、体験入学で最低限行なわないといけない注意事項ですが、もちろん、他にも努力することで、効果が上がることはたくさんあります。でも、これだけ実行するだけでも効果はあります。 イベント参加者の感情を動かす 体験入学などのイベントで効果をあげるには、いろんな方法が考えられますが、大事なことは、参加者を中心に考えたイベントにすることです。 また、イベントを行なう目的というのは、参加者を受験させることが狙いですから、そのことを頭に入れて計画することも大事です。 参加者に、「この学校に入学したい!」と思わせるには、どうすればいいか?このことを常に念頭においてアイディアを練れば、素晴らしい計画ができるはずです。 参加者が、「この学校に入学したい!」という体験入学とは、どんなイベントでしょうか? それは、「わくわく!」、「ドキドキ」、「ハッ!と気付き」、「ウンウンとうなづき」、「ジーンと感動し」、「ヤッタ〜」と、参加者の心に感じるものがあるイベントです。 人の行動心理というのは、はじめは理論で納得するのですが、最後は感情が行動を決定します。この感情を揺さぶるイベントができれば、受験率は跳ね上がることでしょう。 今回のような学生募集方法や募集戦略に関心のある方は→こちらもご覧ください。 2008.06.11 Wednesday
募集戦略「これからの学生募集で必要となるポイント」
これからの学生募集で必要となるポイント
これまでの説明では、ターゲットを中心にした考え方をお話してきましたが、学生募集効果をより向上させるためには、高校の先生と生徒の保護者にいかに関心をもってもらうことができるかということが重要になります。 高校の先生や生徒の保護者に、何をすれば、興味関心を引くことができるのでしょう? それは、「将来性」です。「生徒が学校に入学することで、将来が約束される。」ことです。 もちろん、学校にその将来性を約束できるシステムがあることが、絶対条件になりますが、それをいかに上手く伝えられる技術も必要です。 参入障壁を高くする ニッチ分野を切り開き、面白いように学生が集まったとしても、直ぐに、それを真似するところが表れてきます。それは、過去の歴史が物語っているので、予測しておく方が得策でしょう。 では、どうすれば、参入されないでしょうか? 答えを簡単にいうと、現状の学校のあり方をより専門的にすることです。 そして、誰でも簡単に真似できないような学校をつくることなのです。 自校がダントツ化してしまえば、後から参入してくる学校があったとしても、自校のターゲットを食われることはありません。反対に、2番手の学校がその分野を宣伝することで、自校が有利になることでしょう。 募集戦略に関心のある方は→ こちら → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.10 Tuesday
募集戦略「ターゲットの視点からみた魅力は?」
ターゲットの視点からみた魅力は?
自校の優位性を簡潔に伝えられるか? 学生募集で効果をあげるためには、「競合校より優れている」ことが第一条件です。 競合校よりすべてが劣っていては、どんな努力をしても効果は上がりません。 たとえ、募集テクニックを駆使して入学者を集めたとしても、ごまかしがあり、いずれ学生から見抜かれることになるでしょう。 魅力があり、次に大事なことは、「その魅力がターゲットに対して十分に伝わっているだろうか?」ということになります。 いくら魅力があっても、宣伝方法がまずいと伝わらないものです。この失敗は伝統校に多く、「ウチのことは誰でも知っているはずだから、宣伝広告に力をいれる必要がない。」と思い込んでいるために、入学者の減少した本当の原因が見えてなかったりします。 これらを確認するために下の表をご覧ください。 ターゲットの視点からみた学校の魅力は? 自校の優位性を簡潔に伝える方法は? 学校の魅力をより魅力的にするためには、先ず、「学校の魅力が何なのか?」確認することです。そして、その一つ一つの魅力を募集コンセプトに落とし込み、さらに、『キャッチコピー』で表現します。そのキャッチコピーは、ガイドブック、ホームページ、広告などあらゆる場所で用います。 学生募集で効果を上げるポイントは、いかに学校の魅力を効果的にターゲットに伝えられるかということにつきます。 募集戦略に関心のある方は→ こちら → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.08 Sunday
募集戦略「募集マーケットの成熟度は?」
募集マーケットの成熟度は?
ターゲットが新分野にスイッチし易いか? 同じ分野の学校や学科(コース)が増えすぎたため、容易には学生が集まらなくなった。これは、募集マーケット(募集市場)が、成熟期を迎えたことが原因です。成熟期になると、いくら広告に費用をかけたり募集努力をしても、中々、学生は集まりません。 たとえ集まったとしても、広報費や広報のための人件費がかさみ、利益は少なくなるのが一般的です。 そのための戦略として考えられるのは、従来の分野からまったく新しい分野に変更するか。若しくは、ニッチな分野を切り開くか。です。 下の表をご覧ください。 新分野を設置できる未成熟な分野とは? ターゲットが新分野の学科にスイッチをし易いか? 新しく学科をつくろうと考える場合には、「その分野が成熟しているか?」「未成熟の分野か?」を見ることが、判断基準になります。 また、未成熟な分野の場合には、ターゲットに認知されていないので、「どうすれば容易に認知されるだろうか?」とか、「どうすれば、従来のターゲットをこちらに引き込めるか?」を考えることが、大切なポイントになります。 ニッチな分野に学生を「入学したい!」と思わせるには、先ず、「魅力ある学科」であり、その魅力をターゲットにアピールする宣伝力にあります。 募集戦略に関心のある方は→ こちら → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.08 Sunday
募集戦略「ターゲットを絞れているか?」
ターゲットを特定することは容易か?
費用対効果は? 学生募集では、ターゲットを特定することも重要なポイントです。 たくさんの広告を掲載してどれだけ多くの資料請求を得たとしても、資料請求者がその分野にあまり関心がなかっとしたら無駄になります。 ですから、資料請求を目的とする広告を打つときには、せめてその分野に関心のある人をターゲットに絞る作業とターゲットに向けたキャッチコピーの作成が必要になります。 ターゲットをある程度絞ることができると、資料請求があった人も多少なりとも分野(または学校)に関心があるため、体験入学や見学会に参加させることが容易になります。 また、そのように広告を打つポイントが解かっていないと、とにかく、「広告を多く掲載すれば受験生が集まる。」と妄信することになり、無駄に広告費用ばかりかさむ事になってしまいます。 そのため、ターゲットを特定する難易度は? 学費収入に対する広報のコストは? を知ることが大事になるのです。 下の表をご覧ください。 ターゲットを特定しやすくするにはどんな方法がありますか? 収入に対する広報コストを下げるには、どんな方法がありますか? ターゲットを特定しやすくするには、先ず、『募集コンセプト』を明確にする必要があります。 そして、可能であれば、学校名を募集コンセプトに合致させ、ターゲットから理解しやすい校名にすることです。他にも、学科やコース名もターゲットに合わせた名称に変えることで、募集効果が上がります。 もちろん、すぐにしないといけないのは、「広告のタイトル」や「広告のヘッドコピー」などをターゲットに向けたタイトルまたはコピーにすることです。これをすることで、費用効率の良い広告になります。 広報コストを下げる方法としては、費用が安いインターネットを上手く利用することがポイントです。 ホームページも業者まかせにするのではなく、自校職員で毎月書き変えができるようにしないといけません。また、ブログやメルマガを使うと、より興味関心を持ってもらうことが可能になり、学校との信頼関係も築くことができます。 もう一つの広報コストの削減方法として、高校訪問が考えられます。ただ、高校訪問の数や時間を増やすのではなく、質の濃い高校訪問をすることで、訪問回数も減らすことが可能になり、人件費の削減にもつながることでしょう。 募集戦略に関心のある方は→ こちら → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.07 Saturday
募集戦略「何をする学校なのか解からない」
直感的に理解できるか?
使いこなせる自信があるか? 「学校名だけを見ても何をする学校なのか解からない。」 「パンフレットの表紙やホームページのトップページを見ただけでは、何の学校なのかピンとこない。」 「パンフレットを読んでも、他の学校とどこが違うのか解からない。」 「パンフレットを読んでも、私にとって何がメリットなのか解からない。」 「入学しても就職(一人前として)できるだろうか?」 「私でも資格が取れるだろうか?」など、思い当たるところはありませんか? もし、あれば、問題です。 その場合には、下の表のように募集ターゲット(高校生など)が「直感的に理解できるように工夫する。」そして、「自分でも資格が取れる、就職できる、一人前になれると、容易に理解できるようにする。」ことが大事です。 直感的に解かりやすくするためには、どんな方法がありますか? 安心して入学してもらうには、どんなメッセージ表現がありますか? → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.06 Friday
短大・大学と競合している専門学校がとらないといけない差別化戦略とは
短大・大学と競合している専門学校がとらないといけない差別化戦略とは
大学、短大、専門学校の違いは見えなくなってきている 分野によっては、大学、短大、専門学校がバッティングしているところが多くあります。 たとえば、保育、幼児教育、介護福祉、看護、ビジネス、語学、音楽、デザイン、芸術、コンピュータ、ゲーム、自動車、航空、建築、インテリア、土木、環境、バイオ、体育、栄養などのコース… 最近では、美容や調理・製菓というような分野に進出してきている短大、大学も見受けられます。 専門学校だけにある分野としては、公務員試験対策、国家試験対策、資格取得、柔道整復師、歯科技工士、理容、芸能、ファッション、きもの、ペットぐらいです。 後述した公務員試験対策を専門にしているような分野の専門学校では、短大、大学のいずれともバッティングしていないので、マーケティングが楽です。競合相手が同じ専門学校同士になるのでUSP(独自の優位性)を出すだけで十分戦えます。 下の表をご覧ください。 上のケースでは、競合が少ないためニーズも高く、後は、「どうしても貴校に入学したい。」と思わせられるような何かを取り入れれば、入学者は増えるはずです。 ただし、複数ある学校の中から一つだけ貴校だけを選択するのですから、高校生の欲求に訴える強力な何かが必要になります。 そのための方法として、高校生に「将来こうなりたい!」と思わせる簡単な方法は、将来のイメージを見せることです。君も、この学校を卒業して就職したら、こんなふうに活躍できるんだということを先輩の姿をみせてイメージさせます。 「君が本校に入学したら、こんな将来がある!」と、ビジュアルにも訴え、夢を描かせることです。 それによって、「何が何でも貴校に入学したい!」と言ってもらえるのです。 アンケート結果などから勘違いすることが多いのですが、「教育内容が充実しているから、ここで勉強したい。」という理由だけで入学してくる学生は、ほんの少しです。とくに専門学校の学生の場合、卒業後の就職という将来の目標を実現するステップとして入学してきます。 高校生にとって、カリキュラムは将来の目標を実現するための道具であって、それ自体が目的ではありません。 学校経営ではカリキュラムはもっとも大事なことですが、学生募集において効果を上げるためには、教育内容よりも高校生に関心のある将来性の方をアピールすることが重要になります。 専門学校は大学と対等に戦えなくなった ところが、専門学校が大学を競合相手にすると、それだけでも条件が不利になります。ご存知のように、少子化による大学全入化によって、高校生の大学志望は年年増えてきています。若者の考え方も「出来るだけ長く学生生活を送りたい。」、「4年間の学生生活を満喫したい。」というように変化してきたからでしょう。 高校生にとっても選択肢が増え、専門学校よりも短大・大学へと進学する傾向にあります。 その理由の一つには、広告の表現にも問題があります。どの進学ガイドを見ていても、分野が同じ専門学校と大学の場合に、違いが分からないのです。学校のホームページを拝見しても専門学校と短大(または大学)の違いについて、「専門学校はここが…。短大ではここが…違います。」と優しく説明されているのですが、いまいちピンとこないのです。これは、私だけでなく高校生のほとんどが理解できないと思います。 違いについての説明を読んでいるときには、「ああ、なるほど。…」と理解するかもしれないのですが、読み終わってみると、「でも、やっぱり大差ないな〜」となるのです。 高校生には、短大(大学)と専門学校では、それくらいの違いしか見えてこないのです。 ですから、短大・大学と競合している専門学校が現状の戦略を続けていては、突然、社会状況が大きく変わらないかぎり募集は厳しくなるばかりでしょう。 大学・短大と競合している専門学校が生き残る戦略とは 下の表をご覧ください。 大学・短大と競合している専門学校では、競合校が多くニーズ(必要性)は低くなっています。また、ウォンツ(欲求)も低いのがふつうです。 「ニーズを高めるためにはどうすればいいでしょうか?」 「ウォンツを高めるためにはどうすれば?」 この答えは、「ニッチな分野をつくること」です。 他校とは競合しないニッチな分野をつくることなのです。そして、ターゲットである高校生に「何が何でもこの学校に行きたい!」と思わすことのできるニッチ分野をつくることなのです。 これが、一般に差別化戦略と呼ばれているものです。 「ウチでは難しい…」と思われていませんか? 自身の脳の中に限界をつくると思考が止まってしまいますので注意してください。 「できる!」と思えば、アイディアは次から次へと出てくるものです。 参考までに、差別化戦略で有名になったのが、菓子業界のグリコです。菓子業界では会社が多くなりすぎ、商品の種類も過剰になってニーズはほとんどありませんでした。ただ、お菓子を食べたいという潜在的欲求は強くあったのです。そこで、グリコが行なった戦略は、「置き菓子」です。これは、「置き薬」をモデリングしたもので、お菓子を各会社に置かせてもらうというものです。 今までにどの菓子会社もやっていない方法なので、マスコミにも取り上げられ、現在、 70,000台の菓子専用ボックスが設置されているというから驚きです。今も人気で日本中に展開しているそうです。 1日の売上が一台当たり500円平均として、全体で3,500万円になります。1日の売上が3,500万円ですから凄いですね。 → 効果的な高校訪問の方法 2008.06.04 Wednesday
介護福祉士養成校の明るい未来予想
介護福祉士養成校の明るい未来予想
こんなことを申しますと、どんな戦略や方法を使っても、介護福祉の分野は高校生はじめ高校の進路の先生からも人気がなくなっているから、今後、入学者を増やすことは困難だと反論されるはずです。 今はそのとおりです。下のグラフをご覧ください。 介護福祉士養成の専門学校が本格的に設立をはじめたのが、1992年頃です。いわゆる導入期です。そして、2000年頃からこの分野に参入する学校が一気に増えだします。 専門学校や大学、短大でもその傾向は続き、2004年には介護分野の学校数(学科数)と応募者数もピークでした。 しかし、昨年、今年(2008年)と入学者数は激減し、募集停止を決めた学校や学科が続出しています。ですから、今後は成熟期に入ったとみて良いでしょう。 ちなみに利益が最も出るのは成長期になります。導入期では、市場が認知不足のために広報費などが多く掛かります。また、成熟期になると、社会ニーズが低いために、広告を多く出してもその割に応募者が集まらなくなるので、たとえ定員が満たされたとしても、利益率が低くなってしまいます。 このようにして、決断が鈍り新しい戦略を打ち出す時期が遅くなればなるほど、経営赤字が累積していきます。そして、赤字だけでなくマイナス要因が積もると、組織全体の活力が失われていきます。学校を再生する活力が失われては、その時にどんな良いアイディアがあったとしても行動に移すことはできません。 ですから、私の今後の予想としては… 現在の介護福祉分野の学校(学科)の4割が撤退する。そして、残った内の4割の学校(学科)は、定員割れを起こし赤字経営のまま学校経営を存続する。しかし、残り2割の学校(学科)は、競合校も減り介護福祉の専門学校としてのブランドを築き、広告費用を掛けなくても簡単に応募者が集まり、黒字経営を続けられる勝ち組となることでしょう。 これだけ、介護福祉分野の専門学校の人気がなくなってきているのに、どうして2割の学校が将来にわたって勝ち組になれるのかと疑問に思われるかも知れません。 それは、このような理由からです。 10年後にくる介護のピーク これは、誰もがご存知のように団塊世代が10年後(70歳)から介護(又は介護予防)が必要となるからです。すでに、この必ずくると予想される介護のピークの波に、早いうちから乗ろうと多くの企業や法人が介護分野に参入しています。 では、福祉業界全体のライフサイクルは、どうなのでしょう? 1989年にゴールドプランが施行され、その頃より先見の目があった方々は、社会福祉法人を設立し老人ホームなど箱モノをつくっていきましたが、政府自体が介護に関して未知の分野でもあり介護保険制度もめまぐるしく変わったため、利益は上がっていませんでした。 現在(2008年)、社会福祉法人による箱モノは整備されましたが、会社法人でも自由に参入できるようになり、有料老人ホームやディサービス、訪問介護事業所に関しては、今も続々つくられています。しかし、社会の景気も上向き、重労働のわりに待遇も良くない介護分野への就職希望者は少なく、介護職員の不足という社会問題も起きています。 今後、政府としても団塊の世代が70才に達する2018年に向けて、介護職員の待遇改善などのなんらかの対応策をおこすはずです。また、この介護分野は、元々、社会ニーズも高いのですから、就職先としても人気職種となることでしょう。 福祉環境の整備がすすみ、2028年には介護分野の箱モノや介護職員の数が利用者数に対して余ってきます。また、団塊の世代も80才に達することから、その後、介護を必要とする人も自然に減少するので、需要と供給のバランスが崩れ全体としての利益は上がらなくなっていくことでしょう。このようなライフサイクルが予想されます。 福祉業界の成長期(もっとも利益が上がる時期)は、来年以降19年間も続くことになります。そして、10年後にはピークがやってきます。 専門学校では成熟期を迎え利益が上がらなくなっているのに、介護福祉業界全体を見ると、これから成長期に入り、それが19年間も続くのです。何かお気づきになられたでしょうか? そうなのです。専門学校としては、うまく介護業界全体の波に乗ればチャンスなのです。 これから10年後、介護利用者の数はピークを迎えるのですが、その利用者を介護する人材が不足してくるのですから、介護職員を養成する学校は引っ張りだこになります。そして、今年卒業した人でも10年後には30歳、20年後には40歳になっており、職場の中心的存在になっています。業界全体が潤っているなかで、さらに、中心的人材になれることが将来的に約束されている業種は、一般企業ではないはずです。これは、「介護」という国が介入している特殊な事業だから予想できることなのです。 これから専門学校がとらないといけないのは、今までの戦略が通用した時代は終わったのですから、これからの時代の社会ニーズに適合した戦略を構築する必要があるのです。 これからの戦略とは、自校が「やりたいこと」ではなく、介護施設などの経営者、介護利用者のほか、これから介護職員になろうとする若者が望むような学校をつくらないといけないということです。 専門学校に限らずどんな会社を経営しても、このニーズとウォンツが高くないと成功できません。ところが、現在、定員割れをしている学校というのは、このニーズとウォンツのどちらか片方、もしくは両方が低くなっています。 介護福祉士養成校では、介護人材の不足からニーズは高いのですが、ウォンツ(欲求)、いわゆる、若者の「介護福祉士になりたい!」という気持ちが特に低いのです。 この理由は、マスコミが流す暗いニュースに影響を受けた人たちによる口コミからです。「介護福祉士は、給料も安く、仕事も大変そう〜。」 「他にもっといいところがあるよ〜。」 これでは、正しい知識がない高校生にとっては、お先真っ暗な業界と映っても不思議ではありません。 それでは、 介護福祉養成校がための具体的な方法とは…? 介護福祉分野の専門学校のニーズ・ウォンツ 入学希望者のウォンツを高めるには表の左上の○を右上に移動することが必要になります。 現時点で介護福祉士分野の人気が低い理由は、・ ・大変な業務の割りに介護職員の給与が低い ・労働条件が悪い(3K) ・一般企業への就職が容易になってきた ・介護職員の社会的評価が低い ・国家試験の問題などはっきりしなかった ・フィリピン人などの外国からの介護職員の問題 ・准介護士の問題 などの理由から将来が見えない(将来性がない)からでしょう。 ウォンツ(欲求)が低い理由は、 ・看護士や社会福祉士と比較して社会的評価が低い、 ・給与が低いなどから遣り甲斐がない ・いろんな問題が山積みでマイナスイメージが強い ・「福祉」という暗いイメージが強い ・福祉の現状を見ると将来性がない感がある などが挙げられます。 では、「どうすればウォンツを高めることが出来るでしょうか?」 それは、マスコミに正しい情報を教えることです。偏った情報から謝ったニュースを流しているマスコミに正しい知識を教える必要があります。 そのために、介護養成校が一致団結して協力することも必要なことでしょう。自分の学校だけのことを考えるよりも、養成校全体が良くなるようにみんなが動くことで、自校も潤うわけですから。 同じように、高校訪問時に進路の先生にも「介護福祉士の未来は明るい!」と正しい知識を教えることが大事です。熱意をもって、「介護福祉士の未来は明るい!」と説明すれば高校の先生がもっている謝った考えも正すことができます。 誤解がなくなると、高校の先生も可愛い教え子が幸せになるために、将来性のある介護の進路を勧めるはずです。 すべての介護養成校の先生が、口を揃えて「介護福祉士の未来は明るい!」と世間に言えば、状況は必ず変わります。 介護福祉士の将来性が見えてくれば、次から次へと「介護福祉士になりたい!」という若者が養成校の門を叩いてきます。 介護養成校に学生を集めるために、今一番大事なことは、みんなで「介護福祉士の未来は明るい!」と叫ぶことです。 スクール・マーケティング実践会では、貴校のニーズとウォンツを高める様々な方法や戦略をご提案します。 関心のある方は→こちら → 効果的な高校訪問の方法 1/1 |